(前編)先輩たちのぶっちゃけ座談会 〜自由だからこそ責任がある。自由だからこそ、可能性が無限に広がる。〜

2021.03.16

大学での学びや研究って、そもそもどんなことをするの?高校までと何が変わるの? 日々のキャンパスライフってどんな感じ?と言うか、大学と大学院ってどう違うの?? ……などなど、これから進学を考える人にとって、大学生活は期待も不安もいっぱいです。そんなときは経験者に聞くのがいちばん!というわけで、7人の頼れるセンパイたちに座談会でぶっちゃけトークしてもらいました!ときにアツく、ときに冗談も交えながら、龍谷大学先端理工学部での学びの魅力を語りつくします!
※学年は取材当時(2020年度)のものです

今回のなかのヒト

吉田 隆之助

吉田

吉田 隆之助理工学研究科
情報メディア学専攻
修士2年生

課程

真田 ひかる

真田

真田 ひかる理工学研究科
物質化学専攻
修士1年生

泉 奈菜夏

泉 奈菜夏機械システム工学科
(現:機械工学・ロボティクス課程)
4年生

福田 剛之

福田

福田 剛之数理情報学科
(現:数理・情報科学課程)
4年生

宮脇 亮輔

宮脇

宮脇 亮輔情報メディア学科
(現:知能情報メディア課程)
4年生

山元 樹

山元

山元 樹環境ソリューション工学科
(現:環境生態工学課程)
4年生

松村 紗弥

松村

松村 紗弥電子情報学科
(電子情報通信課程)
2年生

キーワードは「自由」!
自分で選んで、自分で学ぶのが大学だ!

大学の授業と高校までの授業、何か違いを感じますか?

福田

やっぱり授業の「時間とレベル」はぜんぜん違いますね。高校まではだいたい1回50分くらいだと思いますが、大学では90分ですから。内容も専門的ですし、予習復習は欠かせません。でも、一人では難しいこともみんなで助け合って学びを進めていきます。この「協力して学ぶ」ことこそ、大学ならではの学びの魅力だと思います!

山元

あと、どの授業を履修するか「自分で選ぶ」って経験は新鮮でしたね。ただし、それを学ぼうとしたのは自分の意思であって、「勉強させられている」わけじゃないから、言い訳はできません。自分で選ぶからこそ、自ら学ぶ姿勢が必要だとつくづく感じます。

宮脇

確かに、主体性は絶対に必要かも。授業で学ぶ膨大な量の知識を、取捨選択しながら自分の中に落とし込む“要約力”も必要です。高校までは、学校や先生がそういうのを1から100までお膳立てしてくれていたんだなって痛感します。

真田

ひとことで言っちゃうと「自由」なんですよね。もちろんその自由度に比例した「責任」もセットですが。私はいま修士課程(大学院)の1年生ですけど、大学院では授業よりも研究活動が主体。決まった時間に決まった授業……という感じじゃないので、より自由度も、もちろん責任も大きくなります。

吉田

そうですよね。大学院からは、自分の裁量範囲がさらに増える感じです。学部(大学)では週や月単位である程度のスケジュールが決まってますけど、大学院ではそれがない。極端に言えば、修士課程の2年間がまるごと研究期間。どんなペースでやってもいいけど、2年で必ず結果も出せよ、みたいな(笑)。

えっ、ちょっとみんな、すごくいいこと言ってる!「授業の選び方次第では昼から通学できるよー」とか 「単位を落とすと再履修だから大変だよー」とか言おうと思ってたのに(笑)。でも単位が取れるよう、履修する授業を内容も含めて計画的に選ぶのは大事なこと。「主体的に学ぶ意思」の重要性については私も同意見です。(笑)。

松村

しっかりスケジュールを組めば、趣味やバイトの時間もきちんと確保できますもんね。私、音楽が好きでバンドをやってるんですけど、ライブを観に行ったり自分で開催したり、問題なく大学と両立できてますよ。そういうのを「自分で決められる」っていいな、って思います。

一人ひとりの「これ、おもしろい!」が待っている

「自分で選ぶ・決める」のが一つのキーワードなんですね。そうやって選んだ授業の中で、最も面白いと感じたものは何ですか?

福田

僕が所属する数理情報学科は、大きく分けると「数学」と「情報」を学びます。面白かったのは、そのうちの「情報」でプログラミングを経験したことですね。プログラミング言語って、それ自体は文字や記号が並んだだけのものです。それが最終的にグラフィックとして動くとか、形として目に見えるものになるのって楽しいですよ! それがきっかけで、人工知能や機械学習をテーマとしている研究室に入ってより深く研究することを選びました。

山元

「授業」と聞くと、席について座学のイメージが強いかもしれませんが、環境ソリューション工学科は外で学ぶことも多くて、私はそれがすごく楽しかったです。瀬田学舎に隣接する里山林「龍谷の森」での実習や、川で魚を捕まえて、解剖して何を食べているかを調べるとか。

真田

物質化学科は、他と比べても一番実験が多い学科なのかなって思います。たぶん週1くらいのペース? 基本的には座学→実験の繰り返しなんですけど、例えば「物質の色が変わる」という反応も、資料だけでは頭で想像するしかなくてピンときません。でもそれを実験で再現できると「おお~っ!こういうことか!」ってなりますね。

吉田

僕は上級生や院生が学部生の授業のサポートをするTA(ティーチングアシスタント)の経験が印象的です。そこで後輩の手助けをしながら、フェイクニュースをテーマにした映像作品を作ったんですよ。「頭にマスクをかぶるとインフルエンザ予防に効果的」というデマに、いかにして人が騙されていくかを風刺するブラックジョークみたいな内容でした。しかもその作品は、ACジャパンが主催する広告のコンテストに入賞! 自分ごとのように嬉しかったですし、下級生たちの発想力にも驚きました。僕も負けてられんな、と。

宮脇

僕は「コラボレーション演習」ですね。情報メディア学科には「ソフトウエア科学」、「情報システム」、「メディア工学」の3つのコースがありますが、その枠を超えてチームを作り、各コースの学生たちの専門性を持ち寄ってプログラミングやCGの合作に挑戦するんです。僕らは「自分たちのオリジナルプログラミング言語」を作りました。通称“オレオレ言語”って呼んでるんですけど(笑)。かなり難易度は高かったですが、文字通り仲間とコラボしながら作り上げた達成感はたまらなかったですね。

私が学んでいる機械システム工学科では、ひとことで「機械」とは言うものの、その対象がすごく幅広いんです。例えば制御だったり素材だったり。でも、研究室に所属するまでとにかくいろんな分野の実験を経験できるから、だんだん自分の興味が目覚めていく感じが良かったです。私は最終的に流体の研究を選びました。探査機「はやぶさ」のカプセルが大気圏に突入するとき、どんな形状をしているのが、最も性能が良いか、みたいな分野です。

松村

電子情報学科は「電子」「情報」「通信」の3本柱がコンセプトですが、まさに今日やってきた実習は面白かったです。サーバがダウンしたとき、どう対処するか、どう原因を探るかみたいな。私はまだ2年生だから、より専門的な分野の学びはこれからですが、とても楽しみです!

さらに自由度が増す大学院。さあ、学問の深淵の戸口に立て!

大学院生にお尋ねします。大学と大学院の違いはどんなところに感じますか?

真田

やはり先ほども言った「自由度」ですかね。とにかくやりたい研究をとことん深めるのが大学院、その対象に出会ったり、土台となる見識を積んだりする入口が学部(大学)、という印象でしょうか。一つのテーマ(研究テーマ:棒状にも円盤状にも振る舞う液晶分子の合成と液晶相転移メカニズムの解明)をずっと研究していくからか、先生方との距離も縮まり、信頼関係もより深まった気がします。

吉田

先生方だけでなく「自分自身との繋がり」も強まるのが深いところ。研究を掘り下げる行為は、自分を掘り下げることでもありますから。例えば、本当の自分は何が好きで、得意で、何が向いていて……そういう自分への理解が変容していくのを感じました。

宮脇

僕も次の春から大学院へ進みますが、大学生のころは学会の発表もただ「見るだけ」の立場。今度は僕が発表する側に回りたい。学問というフィールドの戸口にやっと立てたと、期待で胸がいっぱいです!

コロナ禍でも、あらゆる学びをオンラインで展開

新型コロナウイルス禍のもと、授業に影響はありましたか? どんなふうに進められたのですか?

福田

たぶん皆さんほとんどそうだと思いますが、基本的にはオンラインですね。僕の場合は研究活動もオンラインでした。もともと研究室から一人1台のMacが支給されていて、研究室にある高性能サーバにアクセスして作業できたので、大きな問題はなかったです。

真田

あっ、私は毎日キャンパスまで来てました。私の研究テーマは、現場にいないとできない内容だったので。

宮脇

確かにこの時代、パソコンとネット環境さえあればたいていのことはできてしまいます。でも家にいて一人で勉強や研究をしても、モチベーションが上がらないことだってあるじゃないですか? だから僕たちはオンライン会議システム(Zoom、Teams、Meet等)を使って「バーチャル研究室」を立ち上げていました。そこで意見交換したり、相談しあったり。

福田

僕たちも似たようなことをやっていました。研究とか授業の時間でなくても、お互いの声を聞いて顔を見て、一緒に何かをする時間を作ろうと。最初にも言ったように、僕は大学の学びの魅力は「協力して学ぶ」ことだと思っているので、こういうのってすごく大事。特段、話すことがなくてもいいんです。画面上で顔が見られる状態で繋がって、それぞれの作業をやっているだけでもぜんぜん違うと感じましたね。

多くの教育現場で「オンラインだと、主体的に参加しない学修者もいるのが課題」といった指摘も出ていましたが、そういった問題は?

山元

私たちはゼミもオンラインでしたが、先生が「ゼミの時間中に一人1回は必ず質問する」というルールで運営してくださっていたので大丈夫でした。裏を返せば、ゼミ中の90分間、ずっと集中してみんなの話を傾聴していないといけないので、気を抜くことができないのは大変でしたが(笑)。

宮脇

余談ですが、朝ゆっくり寝られるのは良かったです(笑)。僕は通学に1時間くらいかかるので、時間の有効活用という意味で。

その研究が、明日の社会を、あの日夢見た未来を変える

研究はどんなことを? 内容や進め方などを教えてください。

福田

僕は画像識別の速度向上の研究をしています。今だと、週2回オンラインで進捗報告や質問や相談を行うので、それ以外の日は個人で研究作業を進める感じです。

山元

私は、ドローンを使った水質調査の研究をしています。画像を撮影して、直接水に触れずに水質を調査する研究なんです。例えば、龍谷の森にある貯水池を画像撮影して、実際に取水したものと比べてその誤差を調べるとか。この技術で、人が立ち入れないような場所の水質も調べられるようになります。

真田

私はテレビやスマホに使われる液晶の分子を研究してるんですが、分子を作るのって本当に大変で。一つ作るのに2~3週間はかかりますから、スケジューリングは命です。週ごとに進捗報告する必要があるので、1週間、どの日に何をやるかを細かく決めます。それを繰り返しながら前期・後期(半年ごと)の期間報告会を経て、卒業論文にまとめていくイメージです。

吉田

情報系の研究の多くは、データ収集とシステムを作って検証することの繰り返し。日々作りながら、確かめながら、試行錯誤を繰り返します。その中で僕の研究を分かりやすく言うと、例えばリモート会議とかで「人の視線や視点を感知して、対面と同じような緊張感を与えることができるか」という内容です。きっかけは、僕自身の経験。オンラインでミーティングをしていても「この人、ちゃんと話聞いてる?」って感じることが多々あって、そこに問題意識を持ったのが始まりでした。

宮脇

僕も吉田さんと同じ研究室で、人間の感情を可視化する研究をしています。例えばオンラインで授業をしていたとして、先生1:学生100とかの場合、先生は学生一人ひとりの理解度を確かめることなんてできないじゃないですか? 全員の顔を画面上で見ていくわけにもいかないし。それを、複数の人の感情と抽象的な1つのグラフィックスを対応付けることで、画面上で分かるようにしようと。技術的には、福田くんのやっている画像認識の分野も用いられていますよ。

私は、さっきも話した「流体」の分野で、はやぶさのカプセル形状などの研究をしています。実は先日、3Dプリンタを使って実際にカプセルを作り、JAXA(宇宙航空研究開発機構)に持ち込んで泊まり込みで検証してきたんですよ。実際にマッハ3(音速の3倍)の風を当てられる特殊な風洞設備を用いて、事前のシミュレーションデータとの差異を調べました。JAXAなんてそうそう行けるところではないですし、とっても刺激的でした! コロナの影響で6月まで大学に行けなかったので、スケジュールを挽回するのは大変ですが、頑張っています!

松村

本格的な研究はこれからですけど、私は認知科学にすごく興味があります。「理系の立場から介護に携わる」のが目標なんですよ。例えば、話すことができない人が目線で意思を伝えるにはどうすればいいか、みたいな分野です。今でも目線で文字入力できるような技術はすでにありますが、それを個人のスマホとか、自分たちに身近な端末で再現できるようにしたいなって!

先生の個性も指導方針も十人十色

先端理工学部の先生方や、授業・研究の進め方の印象は?

吉田

とにかく「いろんな先生方がいて、アプローチもその数だけある」のひとことに尽きます。道筋だけ示して、学生に裁量を与えてくださる先生もいらっしゃれば、とことん寄り添ってみっちり指導してくださる先生もおられます。先ほどから「自分で選ぶ」のが大学だという話が出ていますが、そうした意味では、指導方法が自分に合う先生を選ぶのも大切だと思いますね。ただ「これだけはどの先生も同じだ!」と、断言できることもあります。先生方が持つ、圧倒的な見識の広さと深さです。どんな質問、どんな話題でも的確に答えが返ってきますから。思考の回転が速すぎます。僕らが一つ考える間に、3周くらい先に行っているような印象です。

宮脇

少年のような純粋さを持った先生も多いですよね。実験をするのでも、先生自身がわくわく感を抑えきれていないと言うか(笑)。いや、だからこそあれだけの見識が身につくのでしょうね。

松村

4年生にもなると「研究!研究!」の毎日ですが、1年生は言ってみればその基礎体力(基礎教養)をつける時期。そのために担任制が敷かれていて、学生10人くらいずつを1人の先生が見てくださるんです。勉強のことはもちろん、大学のことや学生生活のことまでいろいろ教えてくださいますよ。専門分野に対する博識だけでなく、そういう手厚さも先端理工学部の先生方の魅力です。

後編へ続く

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