鎌倉 真依講師
Mai Kamakura
専門領域・
研究テーマについて
専門分野について教えてください。
植物は、移動できる動物と異なり、発芽した場所から動くことができません。そのため、植物は、生存、成長、繁殖に必要な資源(光・水・窒素など)を獲得・利用するための生理学的機能を体の中に備えており、この機能によって、植物がある環境下で生きていけるかどうかが決まります。私の専門分野である植物生理生態学は、この生理学的機能について理解し、植物と環境との相互作用を明らかにする学問です。与えられた環境の中で生きなければならない植物は、環境が変動した際、生理学的機能を環境に順応させる必要があります。したがって、その機能を理解することは、植物が生きている仕組みを知ることそのものなのです。
専門分野の面白さは、どんなところですか?
※高校生にも判り易く
植物は一見すると動かず、「生きている」と意識することも少ないと思いますが、生きている植物の体の中では、絶え間なく様々な化学反応や物質輸送が起こっています。個体の見た目の成長はゆっくりですが、体内の反応は秒~分単位で起こっています。私の研究のスタートは、生きている植物の葉の表皮にある気孔が、環境変動(CO2濃度の増加や乾燥)に対して、どのように応答するかを顕微鏡で観察することでした。環境を変化させると、顕微鏡の中では緻密な気孔開度の制御が起こっており、この研究をきっかけとして、現在も、観察したり、測定したりすることで見えてくる植物の生きている仕組みに研究の面白味を感じています。
受験生に向けて
受験勉強のコツがあればお教えください。
受験勉強が得意でも、テクニックがあったわけでもないので、特にコツと言えるものはないです。学校の授業や補習をベースに、毎日予習、復習をしていました。同じ問題を何度も解いて、穴をなくしていくようにしました。
もし先生が先端理工学部の学生なら、どんなプログラムを組み合わせますか?
生命機能化学や生物多様性サイエンスといった生命の仕組みや生物多様性保全について学ぶことに加え、データサイエンスや先端環境モニタリングなどの最新の解析や分析手法についても学びたいと思います。