「透明な水」と「濁った水」、健康にいいのはどっち?
糟野 潤准教授
Megumi Kasuno
専門領域・
研究テーマについて
専門分野について教えてください。
「透明な水」は一見安全なように見えますが、実際には何が溶けているかは分かりません。 一方、「濁っている水」は一見健康に良くなさそうな印象を与えますが、体にとても良い成分が溶けていることもあります。 溶液中に溶けている成分が何であるか、どれくらいの量が溶けているのかを調べることは、とても重要です。
当研究室では、溶液中の成分の分析を電気化学的手法を用いて行っています。 電気化学反応を測定・解析するための装置(電解セル)を作製し、固液界面あるいは液液界面の電荷移動反応を解析します。 信頼性のある分析結果を迅速かつ高精度に得るためにはどうすればよいか、を日々考え、電解セルを設計・作製し、その性能を評価しています。
専門分野の面白さは、どんなところですか?
電気化学とは、電荷(イオンや電子)が関与する反応を扱う分野であり、有機化学・無機化学・物理化学・生化学・分析化学など、様々な分野と密接に関係しています。当研究室では、主に電気化学反応を利用した新しい分析法の開発を行っていますが、得られた結果が実は他の分野とつながっていた、という事が多々あります。思わぬ結果が得られたとき、その原因を追究するのがとても楽しいです。
受験生に向けて
受験勉強のコツがあればお教えください。
ここの大学に行きたい、この学科で○○の研究をしたい、など、具体的な目標を持ちましょう。自分のレベルはこのあたり、と決めつけてしまうと伸びしろが狭くなってしまいます。
また、何事も体が資本です。どんなにやる気があっても、体調が悪ければ効率もおちます。日々の生活にメリハリをつけて、一定時間集中して取り組む習慣を身につけて下さい。集中できる時間は、将来社会に出ても役立ちます。
もし先生が先端理工学部の学生なら、どんなプログラムを組み合わせますか?
高機能新素材、環境インフラ、データサイエンスです。化学ベースで環境問題を調査し、その調査結果を集計して現状を解析することに興味があります。