賢い人工知能を育てる、データの科学
高橋 隆史准教授
Takashi Takahashi
専門領域・
研究テーマについて
専門分野について教えてください。
情報通信技術の発達にともなって、世の中のあらゆる場面で「データ」を集めることがたやすくなってきました。「データサイエンス」は、統計学とコンピュータの力によって大量のデータを科学的に分析し、特徴を見つけ出し、今後の傾向を予測する学問です。世はAI(人工知能)花盛りですが、AIの学習には膨大なデータが必要です。実はデータサイエンスなくしては賢いAIも育たないのです。
この分野の面白さは、どんなところですか?
ネットショッピングで「こちらもおすすめ」されちゃったり、メジャーリーグで打者によって守備位置を変えたり、SNSの情報を自動的に整理したり、道路や街の混雑度を予測したり、気象予報したり、経済動向を予測したり、気候変動を予測したり、と、身近なところから国や地球の将来を左右するレベルまで、データサイエンスが活躍しないところはありません。謎の運命に翻弄されるのではなく、自分の力でデータを科学して道を切り開いてみませんか?
受験生に向けて
受験勉強のコツを教えてください。
受験勉強なんぞしてたのは大昔のことなのでお役に立つかどうか…。暗記が得意じゃない一方、ストーリーのあるものを理解するのは好きだったので、なんでもなるべく仕組みとか成り立ちを理解することに重点を置いていました。数学や物理の公式を覚えるのは最小限にして、覚えてないものは試験の最中に導いたりして…。文系科目の知識についても「なぜ?」を大事にして、後はその場で考えたりしてました。
もし先生が先端理工学部の学生なら、どんなプログラムを組み合わせますか?
「データサイエンス」+「情報科学」+「人工知能」:AIの発展は、コンピュータだけでなく、大量のデータの力に支えられています。AIに使われる人ではなくAIを育てる人になるためには、データを処理し、分析することにまつわる科学・技術を学ぶことが大事です。
「データサイエンス」+「現象の数理」:自然現象や社会現象、ありとあらゆる現象を分析・予測して世界征服します。
「データサイエンス」+「数理解析」:統計学と数学のエキスパートとして世界のあらゆるデータを把握し、経済を牛耳ります。
「データサイエンス」+「先端環境モニタリング」+「生物多様性サイエンス」:生物やその周囲の環境からデータを取得・分析して、生き物の暮らし・生態の不思議を探ります。
「データサイエンス」+「生命機能化学」+「高機能新素材」:実際の化学実験を行う技を身につけるだけでなく、データとコンピュータを駆使して新たな物質・素材を探求します。