将来の自動車は、ロボットになるのではないか
渋谷 恒司教授
Koji Shibuya
専門領域・
研究テーマについて
専門分野について教えてください。
ロボット工学(ロボティクス)は、もともとはヒューマノイド型ロボットの開発を志向していたと思うが、現在ではさまざまな形のロボットが開発されている。例えば自動運転技術には、ロボット工学で培われた技術が応用されており、将来の自動車はロボットになるのではないかとも思われる。ロボット工学は今後もますます必要とされる技術である。
この分野の面白さは、どんなところですか?
ロボットは、単純に言えば、モータ、センサ、コンピュータ、ソフトウェアからなっている。どれも高校生でも少しは知っているものだろうと思う。これらのつなぎ方がわかり、自分で思い通りに動かせたときは、面白いと感じてもらえるだろう。最近では安くて性能のいいコンピュータが手に入りやすく、またそれを使ったロボットの動かし方もネットで簡単に検索できるので、自分で試せると思う。そういった意味で、昔より敷居は低くなっており、手を出しやすくなっている。
受験生に向けて
受験勉強のコツを教えてください。
残念ながら受験勉強にコツはなく、基本的なことを繰り返し勉強するしかない。ただ、記憶するのではなく、「理解」することに重点を置いてほしい。「あ、そうだったのか」と気づくことが重要だと思う。また、数学や物理は公式を覚えるのではなく、その使い方を理解してほしい。どういう場面でどう使えるのかがわからなければ、覚えても意味がない。また英語も同様で、単語だけ覚えてもしかたがない。その単語がどのような場面でどのようなニュアンスで使われているかに注目してほしい。このような勉強のしかたは、大学に入ったあとでも通用する。
もし先生が先端理工学部の学生なら、どんなプログラムを組み合わせますか?
「先端ロボティクス」「バイオニックデザイン」「人工知能」の3つだろうか。ロボットは生物のデザインや機能に学ぶことが多いので、「バイオニックデザイン」は興味を惹かれる。また、「人工知能」はロボットに適用することで多くの応用が考えられるからである。