IoT、無線電力伝送、自動運転。形にしていくのは、あなたです
石崎 俊雄教授
Toshio Ishizaki
専門領域・
研究テーマについて
専門分野について教えてください。
スマートフォンが広く普及したことにより、移動体通信の情報通信量は今後10年間で現在の1000倍に飛躍的に増大すると予測されています。このような要求に応えるネットワークシステムの大容量化を、低コスト・低消費電力で実現するのが、「第5世代移動体通信システム(5G)」です。人と人だけでなく物と物が通信でつながるIoT(Internet of Things:モノのインターネット)も今後普及が進み、莫大な数の端末を接続するための幅広い性能を考慮した研究開発が求められています。
また超高速通信や低遅延化という特長を生かして、自動運転システムや遠隔医療システムの構築も進むでしょう。さらに情報伝送だけでなく、電波を使った無線電力伝送技術も広く普及していくことにより、さまざまな面での利便性が向上します。このようにIoT・通信ネットワーク技術は、これからの製造・物流・サービスなどの産業構造を大きく変えるだけでなく、私たちの日常生活の質向上や、安全・安心社会の実現を図るための基幹となる技術です。まさに夢の未来を切り拓く、とても魅力的な分野といえますね。
この分野の面白さは、どんなところですか?
ますます進化していくスマートフォン、モノがインターネットでつながるIoT、無線で電力を送る無線電力伝送、通信により高度に制御された自動運転システム。10年後、20年後はどんな世の中になっているのでしょうね?
それを形にしていくのは、実は、これからこの専門分野の技術を勉強するみなさんなのです。どんな未来がやってくるのか、それを考えながら勉強し、就職して夢を実現する。それが、この分野の面白さだと思います!
受験生に向けて
受験勉強のコツを教えてください。
まず、仮にでもいいので、その分野のことを好きになる。あるいは好きになったつもりでいることではないでしょうか。試験勉強やテストで苦しく感じることもありますが、楽しく夢を見ながら勉強すれば多少緩和されますし、勉強もはかどります。甲子園を目指す高校球児たちが、厳しい練習に取り組めるのも同じだと思います。
もし先生が先端理工学部の学生なら、どんなプログラムを組み合わせますか?
もちろん「IoT・通信ネットワーク」を中心に、「電子デバイス・マテリアル」「スマート情報システム」「モバイルロボティクス」などを組み合わせ、この分野を幅広く勉強したいですね。夢の情報化社会を実現していくためには幅広い知識が必要ですが、前提として自分の好きなことを勉強していきたいです。